武富士 債権譲渡-- 条件緩和債権の譲渡 [債権譲渡]

武富士の条件緩和債権の譲渡に不明な点が多い。
取引の動機付け、からくりがわからない。

買い手は資本・人的関係のないLLC:武富士トラスト合同会社
①債権簿価:381億円(貸倒引当金148億円=簿価の39%)=233億円(簿価の61%)
②譲渡価額:145億円(他に譲渡者返還予約付き内部積立金25億円)
      (=簿価の38%, 引当金調整後62%)
③譲渡損失:88億円(=233-145)

以下の点が不明。
1. ①の381億円の条件緩和債権とは、金利引きなおし計算前の残高か?
2.①の148億円は、引きなおし後の減額されて残った債権額なのか?
 引きなおしされていない和解債権が含まれるか。 
3. ①には債権が存在する以上、過払い金債権が入っていないとみられる。入っていたらその口座の債権額ゼロになるだけ。
4. 金利引きなおし後、すなわち債務整理後の残高が233億円であれば、その62%の譲渡価額になるが、どのように更なる貸し倒れを見積もったか。過去実績か。
5. 新規調達額②の145億円+②の25億円=170億円はどこから捻出したか。

引きなおしされていない債権が含まれているとしたら、譲渡により債務者の任意弁済無効の抗弁権は切断されていないので、後で、減額される恐れが残る。これでは一体、いくら残高があるか不明であり、価格を外から推測しようがない。

 譲受人は証券化して、それとも外部資金で調達したのでしょうか。そんなファンドをつける先があるとして、利回り10%未満ではありえないでしょう。また外部資金だとしたら、価額の確率的妥当性をどのように証明できたでしょうか。したがって内部での貸付と考える他ないでしょう。

回収の銀行口座は、買い手になっているとみられる。
武富士を経由していないようですから、完全に帰属を移したのか。
25億円の預託金は、何のために必要となった運転資金でしょうか。回収事務(委託)費用でしょうか。
しかしながら、武富士のATMで返済したときの譲渡に関する通知文には、武富士に委託されたとある。

譲渡のカット日が10月末営業日で、その期日を計算日として、残高通知されている。
12月14日が債権譲渡契約の成立の譲渡日だとすれば、カット日で残高を計算したとすれば、和解成立前の金額、引きなおし計算前金額であったり、既にカット日から譲渡日の間に支払われていたり、その場合には残高も異なるとしたら、譲渡価額はどのように決定されたのか。

既に1年後に起こりうる破産処理の方法を見るようです。
破産処理であれば、資産処分するとして、かなり経済的に見合う取引のようにみえますが。

参考

http://www.takefuji.co.jp/corp/nwrs/detail/091214.pdf


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